【25本目】『シンデレラストーリー』@日本青年館ホール
とにかく明るいエネルギーを浴びられるハッピーミュージカル!!
最近、(面白いけど)ヘビーな観劇が連続していた中で、オアシスのような心が洗われるミュージカルだった!ハッピーラッキーラブスマイルピースドリーム!!!
公演概要
2003年誕生の“伝説のミュージカル”が17年振りに還って来る!
本作は、「シンデレラ」を子供から大人まで楽しめるようにと鴻上尚史が書き下ろし、2003年にシンデレラ役に新人・大塚千弘、王子役に井上芳雄のコンビで初演、その2年後に王子役が浦井健治に引き継がれ再演されました。
ファンタジーとしての物語の大筋は変えることなく、魔法が解けたのにどうしてガラスの靴だけはそのままだったのか、どうして家事ばかりしていたシンデレラが華麗なダンスを踊れたのか、などリアルに考えたら避けては通れない問題に回答していくのがミュージカル「シンデレラストーリー」です。
(中略)
若いシンデレラたちを様々なジャンルから集結した個性豊かな俳優陣が支え、観客のみなさまを夢と希望の世界へと導きます。
キャスト
加藤梨里香/水嶋 凜(Wキャスト) 大野拓朗 佐藤アツヒロ
入野自由 ゆいP(おかずクラブ) まりゑ 川原一馬
和田泰右 Homer 夏目卓実
彩吹真央 吉野圭吾
アンミカ ほか
感想 ※ネタバレ注意
正直、初演再演も知らないしそんなに期待していなかった。
しかし、カラフルな衣装や、3段になった高さのある舞台、スクリーンに映される映像などみどころ多し。
全編通してちりばめられたギャグは安定していて素直に笑えたし、力を抜いてかなり楽しむことができた!
シンデレラのストーリーをベースにしながら、「そうはならんだろう」という部分をツッコミながら進んでいく感じ。
シンデレラが王子との身分違いの恋にくじけそうになり、王子の幸せを願って一度身を引こうとしたシーンからの、「実は偉い血筋の娘だった」で終わりそうになったときはハラハラしたけどそうはさすがに終わらず。
お互いに、「身分ではなく、人そのものに惹かれていた」というのがすごくよかった。
子どもたちの笑い声がたくさん聞こえたのも嬉しかったし、前の席の中高生くらいの女の子4人組も一生懸命拍手して、カーテンコールで手を振って、めいっぱい楽しんでいる様子でうるうるしそうになった。
幸せな空間をありがとう!!贅沢な時間でした!
特に気になったキャスト
加藤梨里香さん:主役のシンデレラ役はWキャストで、私が観た公演はこちらだった。とっても澄んだ声で歌が上手!良く響く通る声だった。わざとらしくない真っすぐさが好印象です。・・・なんて偉そうに書いたけど、子役時代から活躍されていて、去年はレミゼでコゼットをされた超実力派でした。上手なはずだわ!
入野自由さん:歌もうまいし、台詞のかけあいもうまいし安定感抜群!初めて出演されている舞台を観たけど、これは人気者になるはずだ、と思った(友達が長年ファン)。
千と千尋のハク役から、どんどん大きくなってすごいわ・・・
彩吹真央さん:宝塚時代の作品は、宝塚専門チャンネルで何作か拝見。「歌の上手い実力派の男役」というイメージだったけど、女声の歌も見事に歌い上げていて聴きほれました…さすがとしか言いようがない!感情が伝わってくる歌で素敵だったなぁ…
アンミカさん:インスタで「50歳にして初ミュージカル」と投稿しているのを見て楽しみにしていた。抜群のスタイルで衣装を着こなし、威厳とお茶目さを同居させた魔女役がぴったりはまってた!歌は、ところどころ中島みゆきを思わせるような、ハスキーな声と迫力が魅力的でした!うまかった!関西弁のセリフもグッドです。
歌詞に「ハッピーラッキーラブスマイルドリーム」が入っていたり、演出もアレンジされていた。
歌詞にあった、「自分を信じる勇気を持つ」には背中を押された気がしたなぁ。
ねずみたち:人形のネズミを手に持って、人間の体のほうは踊ったりしている。人形をちょこまか動かしたり、放り投げたり、キュートだった~!
「シンデレラには言葉が通じない」という設定も良かった。そんな上手くいかないよね。「ディズニーは売れるためなら何でもする」、みたいな台詞は笑っちゃった。